2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧
コ・ビョングォンのエッセイ集『黙黙』に掲載されている「わたしたちが生きる地はどこですか」という講演録より引用。これは「障害解放烈士団」で主催した「2017障害解放烈士の学び場」で「キム・スンソク烈士、その死後の生について」という題名で2017年11…
むかしスユノモのウェブマガジンであれこれ日本語書籍について要約紹介する連載をしていたのですが、誰かの参考になるかもしれないと思い、リンクをいくつか貼ります。おもしろい本の中でも、できるだけ韓国の読者がいなさそうな本を選んで書いていました。…
金賢京『人、場所、歓待』(青土社、2020)は、諸論点で重要な指摘をしているが、そのうちの一つとして、以下の引用のようにネオリベラリズムと家父長制の関連様相を浮き彫りにしている点がある。この点はドラマ『スカイキャッスル』などを分析するさいにも…
李珍景が『金時鐘、ずれの存在論』(2019)で議論している「生死」を賭けることと「存在」を賭けることの差異について引用紹介です。ちなみに「死への先駆」はハイデガー『存在と時間』に出てくる言葉です。 「生の真実性とは「存在を賭けること」であると述…
『哲学者と下女』が日本語に紹介されている韓国の哲学者である高秉權(コ・ビョングォン)のエッセイ集『黙黙』に、2009年にスユノモが解体したさいに「正しい言葉」がいかに用いられたかが論じられていて刺激的です。このような状況は、スユノモに限ら…
『82年生まれ、キム・ジヨン』は韓国でもベストセラーになり、当たり前ですが、文芸誌上で議論が紛糾し、その中には「あれは小説になっていない」という風なありがちで別に参照しなくてもいいようなもの以外に、きちんと検討すべきものも多数提出されました…
日本語翻訳もいくつかあるキム・ウンシルが編んだ『コロナ時代のフェミニズム』(ヒューマニスト、2020)は、単著を持つ論者たちが、それぞれの議論をまとめた短いエッセイが並んでいる本であり、すぐ読める。もちろんそれぞれ単著を読むにこしたことはない…
李珍景の著作で最も有名なものは、86年のデビュー作である『社会構成体論と社会科学方法論』、そして入獄後に哲学を学びなおして執筆した94年の『哲学と煙突掃除夫』として97年の『マルクス主義と近代性』であろう。このあたりは、00年代以前に韓国…
韓国書籍の引用紹介です。600頁近い論考集の大著ですが、日本で最近紹介されている韓国文学諸作品についての批判的議論もたくさんあり、さらには索引もあるので(ありがたい!)、2010年代以降の韓国文化・文学を批判的に考えるさいに繰り返し参照さ…
この本は李珍景が霊媒になってマルクスが対話しているという形式(!)の本ですが、ちょっと引用紹介してみます。今後、韓国書籍の引用紹介的なことをちょくちょく挙げていこうと考えています。 ーーーーーーーーーーーーーマルクス「曖昧とした考えだけど、…