韓国書籍紹介など

読書ノートなど。翻訳もこつこつ出版していきたい。

「不穏なマルクス」


「しかし、そのいかなる場合であれ、いまここで「不穏なマルクス」に出会うことは難しい。公安検事は相変わらず私たちから「マルクス」を除去しようとし、おおらかな教養人たちは「マルクス」から「不穏性」を除去しようとしているためだ。要するに、私たちは不穏なマルクスに出会うことができず、出会うマルクスはまるっきり不穏ではない!不穏なマルクスを、こんにち私たちのそばに置くことはいかにして可能なのか。歴史の人物ではなく、現在の同志として、私たちがかれともう一度出会うことができるか。かれとともに闘うことが、今もなお可能だろうか。」

高秉權、「マルクス――革命的生のある類型」『ブックジンR』3号、グリンビ、2010、21頁